出産祝いを渡すタイミングについて
渡す時期について
出産祝いの品を渡すのは、「お七夜」と言われる、赤ちゃんの誕生7日目に持参するのがしきたりでした。
しかし、現在はほとんどの人が病院で出産する為、退院後2~3週間が過ぎたタイミング、産婦の疲れがとれたころに持参、または宅配便で送ります。
お祝いのマナーについて
なお、出産祝いは、必ず出産の報告を受けてから贈るようにしてください。妊娠の報告を聞くと、いち早くお祝いしたくなるものですが、不幸にして流産や死産となった場合に、お祝いを贈るのはたいへん失礼になります。
たとえ予定日を知っていても、母子ともに無事の報告を受けるまでは、むやみに連絡をしたり、お祝いを贈ったりすることは控えてください。
また、出産の知らせを聞いたら、電話でお祝いの言葉を家族の人に伝えてもらい、後日、お祝いの品を贈ってもよいでしょう。
プレゼントやご祝儀の郵送について
訪問できない場合は、手紙を添えて発送していただいても結構です。生後2~3週間までか、遅くても1ヶ月までには贈るようにします。
渡す時期が遅い場合について
出産を知らずに後から贈ることになったときは、遅れたお詫びとお祝いの言葉を添えて、「初節句」や「一歳の誕生日」などの「節目の日に贈る」ようにします。
おすすめなプレゼントについて
出産祝いのプレゼントには以下のようなものがオススメです。
☆ベビー服、おもちゃ
服は赤ちゃんの成長を見越して、大きめのサイズを選ぶ。母親の好みもあるので、無地などが無難。おもちゃは赤ちゃんの年齢に適した安全なものを。
☆紙おむつ、ガーゼ
いくつあっても困らない消耗品は、なかなか買い物に行けない母親にとって大助かり。ただしメーカーなどにこだわりがある人もいるので、事前に確認を。
☆花、アクセサリー
出産を終えた母親へのプレゼントも喜ばれる。もちろん、香りのきつい花や、菊やユリなどの弔事に使われる花は避けて。アクセサリーは好みに注意。
☆赤ちゃんの食器
赤ちゃんの離乳食の食器セットなどのほかに「銀のスプーンをくわえて産まれた子は幸せになる」との言い伝えから、シルバースプーンなども人気。
☆ベビーカー
ベビーカーも最近の人気。すでに手配ずみの場合や好みのものがあるかもしれないので、必ず相手の意向を確かめるように。
渡す際の身内への言葉の文例について
☆渡す際の身内への言葉の文例
ポイント:出産直後の母親は体調が不十分なので、疲れさせないよう、お見舞いは短時間で切り上げるのがマナーです。
おば:ご出産おめでとうございます。無事に生まれて、ほんとうによかったですね。ママになった感想はいかがですか?
母親:やっぱり感激するものです。よく生まれてきてくれたね、と子どもに感謝するような気持になりました。
おば:そう、赤ちゃんもがんばったのよね。美夏さんも産後の肥立ちは順調だそうですね。
母親:はい、お陰様で。
おば:ご実家のお母さまがいらしてくれているから心強いでしょうけれど、ご自宅に帰ったら忙しくなりますからね。病院ではしっかり静養なさったほうがいいですよ。これは、心ばかりのお祝いです。お嬢様と伺いましたので、少し大きめのお洋服にしました。お気に召すとうれしいけれど。
母親:わぁ、かわいい。大きくなって着せるのが楽しみです。ありがとうございました。
☆渡す際の身内への言葉の文例
ポイント:自宅に伺っても「赤ちゃんの顔が見たい」と言い出すのはタブー。先方にすすめられるのを待ちます。
おば:この度はご出産おめでとうございます。お嬢さんだそうですね。母子ともに健康と伺い、ほっといたしました。本日は、お日柄もよろしいのでこころばかりのお祝いを届けに伺いました。どうぞお納めください。
両親:ありがとうございます。今、眠っていますが、顔を見てやっていただけますか?
おば:よろしいんですか?では、お言葉に甘えて、ちょっと上がらせていただきます。
まあ、かわいらしいこと。口元がママそっくりのようですね。お名前はもう決まりましたか?
両親:はい、美しく咲くと書いて「美咲」と名付けました。
おば:素敵なお名前ね。きっときれいな花を咲かせることでしょう。しばらくはお忙しい毎日が続くでしょうが、おふたりで協力し合いながら、子育てを楽しんでくださいね。
お返し(内祝い)の時期について
出産祝いをいただいた人へのお礼は、生後1か月のお宮参りの前後に内祝いとして贈ります。
お返し(内祝い)の金額の相場について
金額は、それぞれもらったお祝いの半額程度としても、もらったお祝いの多少にかかわらず一律同じものとしても、どちらでも構いません。
☆職場の同僚への金額の相場
または、上司など目上の人にはいただいた額の3分の1程度、後輩には半分よりやや多めにするなど、ケースバイケースで使い分けてください。
相手がまだ独身の場合には、その人の結婚祝いに額を上乗せするという方法もあります。
会社からお祝いをもらった場合は、お返しは不要ですが、「○○一同」などの形で個人から金銭が出ている場合は、お菓子のようなものでも構わないのでお返しをします。
「贈答のルールとお金の事典」より
「贈り物とお返しのマナー事典」より
「冠婚葬祭実例大事典」より
「短いスピーチあいさつ実例大事典」より
「冠婚葬祭 つきあいとお金」より